息子の頭の上のリンゴを見事に射抜いたのはウィリアム・テルである。
2年前にやっと入れ替えたパソコンにもやはり入っていたのはインテルである。
腕の血管や太ももの血管から心臓まで管を通して心臓の冠動脈を造影する検査、つまり心臓血管造影検査のことをカテーテル検査という。親父の行く院内では『心カテ』で片付けられている。
いやはや5回目の同じ書き出しである。もはや認知症である。

2010年の6.11から6年が経った、5回目のカテーテル。検査として手首から入れるのは4回目である。
検査と同時に点滴をやるのであるが、2度も失敗。こちらは麻酔をするわけではないので結構痛い。
近年は心臓CTなどの機能が向上しているが、やはり心臓疾病などの最終確認は心カテが一番有効になるようだ。

心カテ検査はカテーテルという細い管を手首から入れる。そこから造影剤を注入してCTのような機材で撮影し、心臓血管の状況を見る。
局部麻酔なのでオペの風景は見れる。中央のモニタースクリーンには親父の心臓が映し出されている。一応生きているねー。サイボーグでもない。この情けないエンジンで150km近いサイクリングに行くのだからよく頑張っている。しかも実質カタハイである。

オペ中はCTのように撮影機材が動き回っている。「息を吸って・とめて‥‥」のお決まり行為がある。造影剤が入るときの感覚はいいものではない。検査が終わりに近づくと花火大会のフィナーレよろしく、造影剤を一気に注入する。
何といえばいいか‥‥「雪の女王が一瞬通り抜けた後に松岡修造に衝突する」ようなものである。‥‥
「もう終わりますよ」といって医師がカテーテルを抜き取る。すごい速さだ。グリスをたっぷり浸したデュラエースのアウターからインナーワイヤーを抜き取るよりはるかに速いスピードである。痛みはないがちょっとひっかかたら血管全部ぶち切れちゃうじゃないかと冷や汗ものである。

カテーテルを抜き取った後、止血ベルトで締め付けられるのは約3時間。前回は泣きべそかくほど強く絞められたのに今回は痛みが全然ない。「緩くない?」と尋ねたが「強く絞めすぎてもよくないよ」とそのまま。3時間べそをかかなかったのは初めて。
案の定、定時に止血ができていなかったため、やはりべそかくほど締めてさらに45分。そこから先生が12分間止血処理をしてやっと止まった。「ちょっと長いけど、ここで我慢すれば夜ERに来ることはないですよ」と止血の先生。12分間もおさえ続けてくれてありがとう。

何とか3時には退院できた。手は浮腫んでいたいが時間もあるので、前回けがをした足首をみてもらいに整形に行く。
「あら、前回は足のけがで来られたのに今回は手首ですか?」‥‥「足でいいんです!」
痛みはとれたが腫れが固まってしまっている。先生が見るまり少し難しい顔をして「MRIを撮ったほうがいいですね。」
‥‥「MRI」!、さっき心カテしてきたばっかりなのに‥‥。 「ステントしているの。じゃあCTかな」。「いえ、MRI大丈夫です」。「じゃすぐ行って」。足だから「息を吸って・とめて‥‥」はないだろうが、CTよりはMRIのほうがゆっくり寝られる。
CTとMRIで撮れるのは同じコンピューターにより解析画像であるが、CTはX線、MRIは電磁波を使う点で全く違う医療機器である。当然どちらが良い悪いとか好き嫌いで判断するものではないが、一般的にMRIはCTに比べて嫌がられる。
音がうるさく、縛られて(否!固定されてというべき)長い時間狭い筒に入れられるからだろう。
だが親父はMRIのほうが好きである、何より何もしないで長い時間寝ているだけだからね。

カテーテルはオペだからしょうがないにしても、MRIもCTも安い検査ではない。
丸一日病院通いと検査の一日だったが、医療費もバカにならない世の中。
某都知事の処分なんてどうでもいいから、財政の改善や社会保障の充実を審議してもらいたいものである。

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
 にほんブログ村  その他生活ブログへ
にほんブログ村