亀甲山古墳は、細長い多摩川台公園丘陵部亀甲山古墳の南側にある。墳丘長107m。芝丸山古墳についで都内第2位の規模だ。大型墳墓といえる。丘陵部の地形を利用して造られているよ うで、横の広場から見るとどこからが墳丘でどこまでがもともとの丘陵部かよくわからない。これは芝丸山古墳も同じだが、特に地方豪族の古墳や初期のヤマト の古墳にも見られるもともとの丘陵を利用して造営されたパターンだ。見かけのわりには製造多摩川を望むコストを抑えている日本人の知恵だ。とはいえこれだけの規模のものを造るのは容易ではあるまい。
 これだけの規模の古墳が 僅か数世紀の間に数百基も造られたのだから古墳の製造パワーとはなんだったのか興味は尽きない。当然地元の民衆だけでは連続して造れるものではないから、 かなり遠方からの応援もあっただろ多摩川台公園あじさいう。埋葬された首長の権力もさることながら権力の強制だけではなかったろう。古墳造りとは古代の民衆イベントでもあり、暇農期の ニューディールだったのかもしれない。
 公園の遊歩道から多摩川と川崎のビル街が見える。丸子橋も東急の鉄橋も以前訪れたときから架け替えられて 綺麗になっていた。当時の豪族たちがこの風景を見たらどう思うか考えただけでも面白い。丁度真っ盛りの紫陽花とカメラを向ける人たちを見ながら次の目的地 へ向かうことにする。

 次の目的地は上野公園。擂鉢山古墳と文京区の富士神社古墳に向かう。
再び中原街道から国道1号へ。往路の あの快感と同等の苦痛は覚悟していたつもりだが相生坂の長い上りには参った。国道1号から芝公園横を通って日比谷通りへ。芝丸山古墳の真横を通過する。日比谷濠年 明け早々来ているので今回は割愛。御成門で昼食をとって日比谷通りから内堀通りへ迂回する。
 上野へ最短なら日比谷通りを直進して淡路町までスト レートだが、今日は内堀通りのほうが走りやすいのだ。
 内堀通りの祝田橋・平川門間は日曜日になるとホコ天ならぬ自転車天国となる。パレスサイク ルと呼ばれる自転車専用区間は往復で4km以上のコースとなる。広い道路全てが自転車パレスサイクルコースになる。レンタルサイクルもあり、我がTS−7もレンタルされている(もちろんノーマルです!)。自転車教室もあり老若男女 様々な自転車が往来するのでロードやピスト(公道です)の練習には向かないが、それでも“ラシイ”かっこの人たちが肩慣らし程度には楽しんでいるようだ。

  上野公園について公園案内で古墳を探す。
擂鉢山の名称はあるが古墳とは載っていない。とりあえず自転車を押して歩いていく。
 擂鉢山古墳 は上野公園のほぼ中央にある。破擂鉢山古墳1壊がひどく今まで見た中では最も『らしくない』古墳である。そこを通る人々も誰も古墳だとは思っていない。全長は約70m。但し前 方後円墳だとすると復元長は80〜90mはありそうだ。後円部頂上は完全な広場となっており、行き交う若者や家族連れとはちょっと異なる少し疲れた方々が 屯していた。古墳横にはブルーシートのバラックもあり、周囲の雑踏から孤立した独特の空間となっていた。すぐ下ではサックスの路上生演奏も聴けて疲れた自 分にもちょっと癒しの場になっていた。

 時間を潰しすぎて午後1時にってしまった。富士徳川慶喜公御廟神社古墳間で往復する時間もないので今回は断念。代わりに近場の谷中霊園にいく。
 古墳とは全く無関係だが、ここには徳川 慶喜公の廟と天王寺五重塔址がある。徳川15代将軍一橋慶喜公はなかなか評価の分かれる人物だ。会津人の血を引く自分には良くも悪くも気になる人物の一人 ではある。廟の前で拝礼して五重塔址にいく。五重塔焼失写真
 かつて関東一の高さを誇った五重塔だが、昭和32年に不倫男女の死の道連れに放火され全焼してしまったという。礎石の横 に当時の写真が掲示されていた。在りし日の塔の写真は見たことがあるが、燃えている写真と焼け跡の写真を見たのは初めてだった。在りし日の塔の姿も美しい が、この最後の姿というべき燃え上がる塔にも一種の美学を感じてしまった。寛永寺五重塔跡1
 急に谷中へ行きたくなったのは、亡くなった祖母の実家がこのあたりだったと聞かされたことを思い出したからだ。まだ幼い ころに、明治後半の生まれの祖母から、五重塔の話、浅草十二階の話、関東大震災の話など聴かされたことを子供心に覚えていた。祖母もずいぶん前に他界した が、いまあの当時の話が聴けたらと思うと悔やみきれない。

 時間もなくなったので家路に向かう。鶯谷駅の陸橋を下る。橋の名前は奇しくも 凌雲橋。かつてはここから十二階(正式名が凌雲閣)がよく見渡せたのか。言問橋から業平を経由して自宅へ。
 最後にスカイツリーの建設現場横を通 過する。押上タワー(スカイツリー)建設中すでに高層建築が始まっている。建築中の建物は隣接する商業施設とのことらしい。さしずめ東京タワーの 下のタワービルみたいなものか。ここに高尾山並みの高さの塔ができるなとどとは凄いというより、恐ろしい気がする。

 古墳めぐりの最後が 近未来の遺跡(じゃあないだろ)で締めくくるのも面白い演出だと自分でひとり感心しながら帰宅した半日だった。

 本日の走行67km


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