日曜日少し暇ができたので、古墳めぐりに行くことにした。千葉方面に行きたかったが、丸一日の余裕はない。午後3時に帰宅して買い出しに行かなければなら ない。そこで都内の古墳めぐりを自転車でおこなうことにした。
 都内といっても大きい古墳は限られている。今年初めに芝丸山古墳には行ったので、 今回は多摩川周辺と上野周辺浜離宮に する。

 午前8時出発。新大橋通りから海岸通りに入り浜離宮横を通過する。休日なのでサイクリストが多い。スポーツバイクに抜かれっ放 し。ミニだから当然だか、カプレオという優秀な駆動系ユニットに肝心のエンジンがまるでついていけないのは悲しい。ま、焦っているわけでもないが…
  ここに至るまでネズミ捕り3回、日曜朝の都心はすいているので可哀想な被害者も多い。信号が少ないとはいえ巡航ペースは23km/h。とりあえずこちらと してはネズミ捕りにつかまる巡航ペースが目標かな(苦笑)
 第一京浜から国道一号・中原街道経由で環八へ。ここでの予定は宝莱山・亀甲山・浅間神 社の3古墳だったがちょっと足を伸ばして野毛大塚古墳に立ち寄る。

 野毛大塚古墳は5世紀前半の前方部が極端に小さい帆立貝式古墳で全長 82mだが、後円部径68m・丘高11mだけ野毛大塚古墳全景を見ると芝丸山古墳や亀甲山古墳と遜色ない大きさだ。規模からすればこの地の有力な首長のものだろう。以前所用の途中で立ち寄った ときは、頂上から子供たちがそり遊びをしていたが、今はロープが張られていてそり遊びはできなくなっている。保存管理維持の関係だろう。児童遊園の中にあ り子供には格好の滑り台だったのだろうが、眠っている首長にとっては迷惑こ野毛大塚古墳にての上ない。でももしかしたら子供の悪戯にも寛大な名君だったのかもしれない。
 
 野毛大塚古墳から宝莱山古墳まで の間に御岳山古墳と八幡塚古墳という比較的大きな古墳があるがあるが田園調布の高級住宅地をうろうろしているうちに時間もなくなり、足早に素通りして宝莱 山古墳に向かう。
 宝莱山古墳は4世紀前半の造営で、この一連の古墳群の中では最も古い部類に入る。墳丘長97m(推定復元値)は、自己の知る限 り芝丸山古墳・亀甲山古墳についで都内第3位の大きさだ。但し後円部の大半が宅地造成で失われている。古墳横の広場からは現存している前方部が在りし日の 規模を覗わせているのみだった。宝莱山古墳から宝莱山古墳後円部また田園調布の閑静な住宅地を迂回して多摩川台公園に入る。

 ここには古墳展示室がある。15年くらい前か、関東 の古墳に関心を持ち始めたころ、ここを訪れたことがある。展示室にあった武蔵国造の乱の掲示に興味を持ち毛野のことなど調べだしたのもここがきっかけだっ た。
 展示室も武蔵国造の乱の掲示も当時と変わっていないような気がする。
 
 書紀によれば武蔵国造の乱は甲寅(534年)のこ ととある。事件が6世紀前半としているがこの地の古墳はすでに5世紀後半以降衰退してきている。この地を治めていたのが小杵の一族であったという。書紀の 記述では、武蔵国造の地位をめぐり笠原直使主臣と同族小杵宝莱山古墳が長年争うが決着せず、小杵は上毛野君小熊に助力を求め、これに気づいた使主は朝廷に言上。朝廷では使主を国造として小杵を征伐さ せたとある。
 もともとは小杵の一族が代々武蔵を実効支配していたが、乎獲居臣のころから急速に台頭してきた使主の一族に圧迫されて北部武蔵の支 配力を失って衰退したのだろう。使主の一族はヤマトの権威を借りて増徴したものと思われる。代々杖刀人の首だったという表現がこれをあらわしていると思わ れる。小杵の代になり起死回生を狙って小熊へ救援要請したのが実情ではないか。しかし小熊のほうもかつての関東全域への影響力はなく、各首長の離反が続き 有効な手が打てなかったと思われる。
 書紀の記述は史実としてはある程度信憑性はあるが、人物評についてはかなりの粉飾があるのだろう。小杵や小 熊あるいは筑紫君磐井などは勧善懲悪番組の悪役キャラそのものだ。続日本紀のアテルイなども然りだ。敵対する人物をことさら貶めるために“小”とか“磐” という当て字をつけているのは卑屈にさえ思える。但し、本名はわからないので書紀の記述の名前をそのまま使わざるを得ない。

 小杵の陵墓 はどこにあるのだろう。年代から多摩川台古墳群見ると浅間神社古墳や観音塚古墳あたりか。時間もなくゆっくりと見て回れないのが残念だ。あるいは大型古墳の造営も認められずどれ とも判らぬ小規模墳にひそかに埋葬されたのか。色々考えながら資料館を後にして、建物の横にある今回のメインイベントの亀甲山古墳に行ってみる。

                     
                                     続く

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